7話 : 鏡 (お風呂上がりの自分が気になる)

ピピピ・・・
ピピピ・・・・

ピピ・・ ミーーンミンミンミン・・・ミーーンミンミンミン・・・ミーーンミンミンミン・・・



「う、うるせーーーーい!!」



目覚ましの音を掻き消さんばかりにセミが鳴く。

よりによって我が家の網戸に止まったようだ。


(なーんでセミに起こされなきゃならんのだ!!)


俺は必要以上に大げさにプリプリ怒りながら部屋をでる。

なぜなら疲れがとれていないのだ。


無理やり大声をだしてテンションをあげなければ体が動きそうになかった。


今月に入ってから毎日終電に乗っている。
いわゆる繁忙期というやつだ。

毎日朝から晩まで一日の約3/2を会社にいるのだから寝たくらいで疲れが取れるわけがない。

さっと朝のシャワーを浴びて着替える。

忙しくなってからというもの、ゆっくりネクタイの柄を選ぶこともできない。


適当なものを選んで袖を通し、
髪の毛をセットしようと鏡に向かうころには家を出る5分前になっていた。

少しでも寝ていたいと起床時間を普段より遅くしているので余裕はない。



いつものワックスを開けて気が付いた。

「ない!」




そういえば昨日の朝でなくなったのだった。

ストックなんてものは置いていない。


(こないだ買ったとこだとおもったんだけどなあ・・・)


最近やけにワックスの消費量が早い気がする。

仕方がないので、今日はトリートメントを軽くつけるだけしかできそうになかった。


クリーム状のトリートメントを手に取りさっとなじませる。


「ん・・・?」


何となく手触りが違う。

なんというか、いつもより硬さがないというか・・・




鏡を見ると額を大きくだした自分と目が合った。




実は以前隆史が禿げているとカミングアウトした時から自分の生え際も気になっている。


まあ、今日はワックスをつけてないから
髪のボリュームが少なめなのは仕方がないとして、


「俺って結構オデコ広いよね~」


自分から目をそらしながら独り言を言った。




残業続きで疲れた顔、
ボリュームのない髪の毛、
広い額・・・


それはまるで・・・


頭の中に百地さんと隆史の顔がちらついた。




(帰りにワックス買うこと覚えとかなきゃな。)



ピピピ…  

本日二度目のアラームが鳴り始めた。

家を出る時間だ。




俺は上着をさっと羽織ると、そそくさと洗面所を後にした。

【実際に使用したから分かります。国内安心の育毛剤】
M字には薬用プランテル M字以外ならチャップアップ ミノキシジル同等の構造を持つ!
  詳細はこちら   詳細はこちら   詳細はこちら

コメントは下のボタンを押して別ウィンドウから投稿できます。