5話 : 電車の中で

20時、今日も多少の残業を終えて帰路につく。

昼休みに知った、「隆史が禿げている」という事実に動揺を隠せないまま一日を終えた。


何となくソワソワした気分のままで全く業務に集中できず、仕事を早目に切り上げたのだ。
明日朝にでも仕事にミスが見つかりそうな予感がする。



だけど今はそれどころではない。



会社では直属の上司が禿げているため、その手の知識について調べることができなかった。
うっかりスマホをのぞかれて上司のコンプレックスを刺激しては大変なことになるかもしれない。


電車がホームに入り、混雑した車内になんとか収まる。
もちろん座ることはできない。



(ええと、まず何から調べればいいんだ?)



Twitterでのやり取りから、忠義も隆史も特別なシャンプーを使っているようだった。


俺が使っているのは使用後に香水のような香りがほのかに続く女性用シャンプーだ。


ハゲないためにはシャンプーを変えなくてはいけないのだろうか…?


発売されてすぐに購入したスマートフォンは
アップロードを繰り返してもウェブの読み込みが遅い。



ふと前を見るとくたびれたサラリーマンが鞄を抱えるようにして座っていた。


その頭頂部は… 薄くなっている。



(ああ、ここにも・・・)



よくよく見れば、スマホ画面を熱心に覗き込んでゲームをするそのサラリーマンの顔は
まだ中年とは言えない若さだった。
30代後半くらいか…もしかしたら前半かもしれない。


(俺がもしこの人と同じ年齢になったとき、俺の髪の毛は・・・?)


嫌でも考えずにいられない。


その時電車が大きく揺れた。
回りの乗客にもまれ、体が車内を見渡すように回転した。


すると、ここにもそこにも、

薄毛からすっかり禿げてしまっているものまで沢山の頭が並んでいた。



人よりも少しだけ長身の俺にはよく見渡せる。



額、頭頂部・・・・他人の頭が気になる。
どの頭にも多少の問題点があるように思えてならない。



そして、視界を前に戻すと暗い電車の窓に映った自分自身が目に入った。



誰が見てもただのイケメンだ。



だが、朝セットした髪は汗と湿気でぺちゃんこになってすっかりボリュームを失っている。



薄毛… ?


そういわれれば見えなくもない。



(まさか、セットしてから12時間も経てば誰だってこうなるだろ)




額は昔から広い方だったから、なんとなくそう見えるような気がするだけだ。



絶対そうだ。


そうに違いない。



そう心の中で叫んだ時ちょうど電車がホームに入って窓の景色は明るいホームの光景に変わった。


人をかき分けて降車する。

いつもより足早に改札を出た。


一刻も早くシャワーを浴びたかったのだ。

<つづく>

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