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11話 : えっ、みんなやってるの?
会社からの帰り道。
ふとドラッグストアに立ち寄った。
時間は22時をとうに過ぎている。
家の近くでこの時間に空いているのはドラッグストアとコンビニだけ。
食事を買うためにコンビニに寄ろうとしたのだが、
ドラッグストアも規模が大きいため基本的な食材をおいているのだった。
いつもコンビニばかりなので今日はドラッグストアに寄ったのだ。
「そういや洗剤とトイレットペーパーも買っとかないとな・・・」

たまによるとやたらと買い込んでしまうのがドラッグストアだ。
今日も、商品を見ているとついあれもこれも、と手が伸びてしまいそうになる。
晩酌用のビールに、つまみ、晩ご飯・・・切れかけていた日用品も。
こうなると、かごが必要になった。
カゴを持って店内をぶらつく。
こんな時、一人暮らしの楽しさを実感したりするものだ。
好きなものを好きなだけ買って生活できるのだから、
そうシャンプーだって・・・
「ん?シャンプー・・・」
気がつくといつのまにかシャンプー・リンスの売り場にいた。
シャンプーはつい先日、メンズ用のヘアケアシャンプーに変えたばかりでまだまだ残量がある。
買うつもりは全くないのに、なんとなくいろんな商品を見て回った。
ただシャンプーというだけでやたらとたくさんの種類がある。
その時、ふと横を通ったサラリーマン風の男が品名も見ずに商品を取ってレジの方へ去った。

男が取った商品を見ると
「20代から薄毛対策!!20年後の頭皮のために!」
と大きなポップがついた商品だった。
しかも、シャンプーでもリンスでもなく、頭皮マッサージ専用のジェルなのだそうな・・・・
これまで俺はこういった シャンプーでもリンスでもないケア商品 は買ったことがない。
なんとなく買うのが気恥ずかしいというか、
いかにも「気にしている」という感じがして敬遠してしまっていたのだ。
しかし、先ほどのサラリーマンは当たり前のように商品を取り上げて購入していた。
(もしかして、俺が偏見を持っていただけで、結構みんなケアしてるんじゃないか…?)
そういえば隆史が禿げてきたとTwitterで暴露したとき、スカルプケアがどうとか行っていた気がする…
女性が当たり前のように誰もがダイエットに勤しむように、
男にはこういうケアが常に必要なのかもしれない…
(よし・・・・・・・ これ、買おう …!)
商品をカゴに入れた次の瞬間、別の商品が目に入る。
今度は朝、髪の毛をセットするときに使うタイプの頭皮スプレーだ。
(毎朝頭皮マッサージで毛穴を活性化・・・・?ふむふむ・・・)
こちらは髪にハリとコシを与えるのだそうな。
(さっきのはシャワーするときに使うもので、こっちは髪が乾いていても使えるんだな。)
商品を握り締める。
(よし、これも買おう。)
こうなるともう止まらなかった。

ドラッグストアで買いすぎてしまう原因の1つは「それほど高額な商品がならんでいない」ところだ。
もちろん中には驚くほど高額なものもあったが、1000円以下で買えてしまうものがその何倍もずらりと並んでいる。
あれもこれも試してみよう とカゴに入れ、
気づけば食品も含めてカゴはいっぱいになった。
カゴをレジに出すとき、少しだけ店員の視線が気になったが、
店員はこちらと一度も目を合わさず淡々と業務をこなしてくれた。
(なんだ、やっぱりこういうの買うの珍しいことじゃないんだ・・・)
ドラッグストアを出たのはほとんど閉店と同時だった。
俺は、重たい荷物からほのかに漂ってくる満足感に酔っていた。
(今日からこれ全部試してやろう。明日起きたらどんな感じだろうなあ~、ってそんなすぐ効果でないか!)
劇的な変化が自分に訪れるのではないか、
俺はそんな期待を胸に、足取り軽く家路についた。
(つづく)
ふとドラッグストアに立ち寄った。
時間は22時をとうに過ぎている。
家の近くでこの時間に空いているのはドラッグストアとコンビニだけ。
食事を買うためにコンビニに寄ろうとしたのだが、
ドラッグストアも規模が大きいため基本的な食材をおいているのだった。
いつもコンビニばかりなので今日はドラッグストアに寄ったのだ。
「そういや洗剤とトイレットペーパーも買っとかないとな・・・」

たまによるとやたらと買い込んでしまうのがドラッグストアだ。
今日も、商品を見ているとついあれもこれも、と手が伸びてしまいそうになる。
晩酌用のビールに、つまみ、晩ご飯・・・切れかけていた日用品も。
こうなると、かごが必要になった。
カゴを持って店内をぶらつく。
こんな時、一人暮らしの楽しさを実感したりするものだ。
好きなものを好きなだけ買って生活できるのだから、
そうシャンプーだって・・・
「ん?シャンプー・・・」
気がつくといつのまにかシャンプー・リンスの売り場にいた。
シャンプーはつい先日、メンズ用のヘアケアシャンプーに変えたばかりでまだまだ残量がある。
買うつもりは全くないのに、なんとなくいろんな商品を見て回った。
ただシャンプーというだけでやたらとたくさんの種類がある。
その時、ふと横を通ったサラリーマン風の男が品名も見ずに商品を取ってレジの方へ去った。

男が取った商品を見ると
「20代から薄毛対策!!20年後の頭皮のために!」
と大きなポップがついた商品だった。
しかも、シャンプーでもリンスでもなく、頭皮マッサージ専用のジェルなのだそうな・・・・
これまで俺はこういった シャンプーでもリンスでもないケア商品 は買ったことがない。
なんとなく買うのが気恥ずかしいというか、
いかにも「気にしている」という感じがして敬遠してしまっていたのだ。
しかし、先ほどのサラリーマンは当たり前のように商品を取り上げて購入していた。
(もしかして、俺が偏見を持っていただけで、結構みんなケアしてるんじゃないか…?)
そういえば隆史が禿げてきたとTwitterで暴露したとき、スカルプケアがどうとか行っていた気がする…
女性が当たり前のように誰もがダイエットに勤しむように、
男にはこういうケアが常に必要なのかもしれない…
(よし・・・・・・・ これ、買おう …!)
商品をカゴに入れた次の瞬間、別の商品が目に入る。
今度は朝、髪の毛をセットするときに使うタイプの頭皮スプレーだ。
(毎朝頭皮マッサージで毛穴を活性化・・・・?ふむふむ・・・)
こちらは髪にハリとコシを与えるのだそうな。
(さっきのはシャワーするときに使うもので、こっちは髪が乾いていても使えるんだな。)
商品を握り締める。
(よし、これも買おう。)
こうなるともう止まらなかった。

ドラッグストアで買いすぎてしまう原因の1つは「それほど高額な商品がならんでいない」ところだ。
もちろん中には驚くほど高額なものもあったが、1000円以下で買えてしまうものがその何倍もずらりと並んでいる。
あれもこれも試してみよう とカゴに入れ、
気づけば食品も含めてカゴはいっぱいになった。
カゴをレジに出すとき、少しだけ店員の視線が気になったが、
店員はこちらと一度も目を合わさず淡々と業務をこなしてくれた。
(なんだ、やっぱりこういうの買うの珍しいことじゃないんだ・・・)
ドラッグストアを出たのはほとんど閉店と同時だった。
俺は、重たい荷物からほのかに漂ってくる満足感に酔っていた。
(今日からこれ全部試してやろう。明日起きたらどんな感じだろうなあ~、ってそんなすぐ効果でないか!)
劇的な変化が自分に訪れるのではないか、
俺はそんな期待を胸に、足取り軽く家路についた。
(つづく)
2016年01月19日
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