食品偽装の罪の8割は消費者にある。叩いている人は鏡を殴っていることに早く気づくべき。

食品偽装のニュース、まさか「だまされた!」とか言ってないですよね?


毎日のように報道されている「食品偽装」。
あの有名ホテルも、有名デパートも、あの有名カフェも。あそこもここも。
もう、最初のとっかかりがどこだったか、忘れてしまいましたよ。

でも、こうした「食」に対する偽装の問題、今回が最初なわけではありません。
何度も何度も、似たような事件は起きていて、そのたびに「やらかした」店が廃業に追い込まれて。
だけど、ほとぼりが冷めると、またこのように同じことの繰り返し。

正直「またかよー」という気持ちがあります。

だけど、ここぞとばかりに偽装が発覚した企業を叩いている人たちって、
はっきり言ってとても醜いです

いちばんひどいのは、自分には何の実害もなかったのに、被害者面して叩いている人。
マスコミに踊らされて、単にうっぷんをはらしたいだけでしょ?
ましてや、弱ってる企業に対して、「今なら何を言っても大丈夫」とばかりに居丈高に謝罪や返金を要求する人がいる。ほんと最低ですそんなの。

今回のような大規模な偽装発覚が明らかになったこと、そして、こうした類の事件が無くならないこと。
この問題の原因は、間違いなく日本の消費者たちにあります。
かくいう自分も、こうした問題が起きる原因の片棒を担いでいた、と、反省しています。
自分も含め、消費者はこうした事件が起きたことに対して、企業を叩く前に自分の胸に問いかけなければいけない。
自分もまた犯罪に加担していたのでは・・・?と。

食品偽装の原因は消費者の盲目的なブランド信仰にあるのは間違いのない事実


自分がハンバーガーが大好きだということは以前の記事でもおわかりかと思いますが、先日、新宿付近を歩いていて、新しいハンバーガーショップを発見したのです。
こんなサインが出ていました。

このお店、なんでも「バンズは峰屋の特注品」「パティは国産牛100%」を売り物にしているのだそう。
なるほどなるほどお。
ならばと、お店に入ってみました。
お客は自分ひとり。
とりあえず、定番のチーズバーガーを。セットメニューにポテトとコーラを。
お値段、945円。
安くないなあ。でも、本格的なハンバーガーはそのぐらいするのも知っているので、
味の方に期待。

10分ほどして、ハンバーガーが出てきました。

ハンバーガーのアップ。

シンプルな構成です。
では、味はどうだろう・・・
と、食べてみたのですが、
ちっとも美味しくない。
まずくはないけど、この値段でこれはないでしょう。という味。

峰屋のバンズはふんわかしていて、それなりに美味しいのですが、
ビーフパティが、存在感全然ない。
これじゃバンズが主役だよ。

でもまあ、国産牛使っているし、しかたないのかなー・・・
と一瞬思いましたが、すぐに思い直しました。
国産牛だからなんだってんだー!!
国産牛を使っているから高くてボリューム少ない、というのは、単に作る側の事情。
いわば自己満足ですよ。
食べる側からすれば、豪州産のビーフで倍のボリュームのパティのほうが、よっぽど満足度高い。

それを、「国産だから美味しいし、量少ないのはしかたないよねー」というのは、作る側の自己満足の押し付けじゃないですか。
それを嬉々として受け入れる方も、ブランド信仰に盲目になっているだけ。

こうした食に対する盲目的なブランド信仰のいちばん有名で滑稽な例が、「関あじ」「関さば」と呼ばれるブランド高級魚。
「関あじ」「関さば」は豊予海峡に生息し、大分県側で獲れるあじ・さばのブランド名。高級魚として取引され、庶民はなかなか口にすることも難しい魚です。
でも、同じ豊後水道でも、対岸にある愛媛県佐田岬で採れるあじは、岬(はな)あじと呼ばれ、関あじよりもはるかに安い値段で取引されています。
同じ海域に生息する魚が、単に漁獲される県が違うだけで、全く違った魚として取り扱われているのです。

「食のブランド化」は、元々はその地域の生産者さんたちが地道な努力を重ねて、少しづつ積み上げていったもの。だけど、ある時点から「このブランドの食品なら美味しいに違いない」という、ブランドの逆転現象が起きてしまうのです。少なくとも日本では、こうした現象が簡単に起こる。
このブランドへの盲目的な信仰は、一時的には生産者たちを潤すかもしれませんが、今回のような事件が起きると、ブランドも大きなダメージを受けてしまいます。
これからは、ブランドイメージを保つためには、ファッションブランドのようにしっかり管理して、「ブランドの虚飾化」や「ブランドの肥大化」になっていないか、上手にブランドをコントロールする必要があるでしょう。

日本人がブランドを愛する限り、この問題は永遠に解決しない


今回明らかになったブランドの虚飾は、有名ホテルや有名デパートにも相次ぎました。
これも、「このホテルの出す料理だから美味しいに違いない」「このデパートで売っている食品だから美味しいに違いない」という、消費者のブランド志向が招いた事件だと思っています。

日本人はブランドを愛しすぎています。
そのブランド信仰は生活に関わるあらゆるものに及んでいますが、特に食品に対して顕著です。
有名ブランドのレストラン、有名ブランドの食材、そうしたブランド品であれば、高くても、マズくても、量が少なくても、有難がって食べている。
それは思考停止ですよね。

自分も、そうした思考停止をしたことがないか?と問われれば、あります。正直に言って。
先日入ったハンバーガーショップでも、同じことをしそうになりました。
もし今回の食品偽装の問題が話題になっていなかったら、もしかして「国産牛だからこのハンバーガーは高くても量少なくてもしかたがない」と思っていたかもしれません。

今回の食品偽装、嘘をついていた企業側が悪いとは言いません。
ですが、その罪を生み出す元凶は、間違いなく日本人の「いびつなブランド信仰」にあります。

だから、もし偽装が発覚した企業に石を投げるのであれば、
そうしたブランド信仰による思考停止を経験したことがない人のみ、石を投げなさい。

そして、そろそろ日本の人も、「名より実」という言葉を理解する時期なのではないか?と思います。
・・・まあ、だけど、おそらく誰も今回のことを自分たちの問題として反省する人はいないんでしょうね。
そして、数年後にまた同じような事件が起き、同じように企業が謝罪してワイドショーはそれを叩く・・・という構図が繰り返されるんでしょうね。

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